YMYLの意味 定義を説明 解説
YMYLとは、インターネット上の記事コンテンツに関する品質評価基準やガイドラインのこと。読み方はそのまま「ワイエムワイエル」と読むのが一般的。具体的には、アメリカの会社「グーグル」が検索結果に反映させるために使用している項目の一つ。2015年11月に公開された「Google General Guidelines(検索品質評価ガイドライン)」において、このYMYLの項目を確認することが可能である。
いわゆる検索結果で自分のサイトやブログを上位に表示させるための「SEO対策」をする上で覚えておきたい要素の一つ。
YMYLは専門性が高いジャンルのサイトに適用される
Googleは検索結果にユーザーの利益に繋がるサイトやブログを上位に表示させるため様々なアルゴリズムを用いている。その中でYMYLが果たす役割は「高い専門性」や「信頼性・権威性の高さ」「情報の最新性」を評価するためのアルゴリズムとされる。何故ならユーザーが検索した情報がそのままユーザーの生活や命に直結する情報も多いからである。例えば健康や病気に関する医療情報、また金融取引や投資といったお金に関する情報や裁判や法律に関する情報などはYMYLページに該当しやすいとされる。
金融取引や投資やオンラインショッピング・オンラインバンキングに関するサイトの場合、ユーザーが直接お金の支払いを行うことが多い。そのため信頼に足らないうさん臭いサイトが表示されてしまうと、ユーザーが詐欺にあってしまう可能性が高いのでYMYLの品質基準が重要になってくる。
他にも投資や保険・税金、マイホーム購入や大学進学に関するサイトであれば、間違った情報を信用してしまった結果、そのまま莫大な不利益を被る可能性が高い。医療情報であればユーザーが直接的な健康被害を被る可能性があるためやはりYMYL基準が必要とされる。
遺言書の作り方や離婚、子供の親権、養子縁組といった法律に関する情報や、自動車の安全性(アセスメント)に関するサイトやブログも生死に直結する情報のため、やはりYMYLが適用されていることが多い。
YMYLとは「Your Money or Your Life」の略語。直訳すると「あなたのお金、あなたの人生・生活」となるが、この場合の「あなた」は「検索利用者・ユーザー」のことを指している。YMYLという名称からもそれは明らかである。
YMYLが重視されるサイトに求められる6要素
YMYLページに求められる要素は主に6点あるとされる。それが「サイトのデザイン性」「信頼性」「専門性」「情報の新しさ」「コンテンツ作成者の専門性」「コンテンツ作成者にコンタクトできるか」。
専門的なページであれば自ずとサイトのデザイン性が高くなり、基本的に無料ブログサービスを利用しているケースは少ない。医療情報や法律情報は常に日進月歩で進化・変化するため、やはり情報の新しさや更新頻度が重要になってくる。5年前10年前の医療に関する常識は必ずしも現在も通じるわけではない。
あとはどこの誰が書いたかも分からない情報はそれだけで情報の信ぴょう性を損なうため、やはりYMYLの評価基準では低評価とされる傾向にある。そのためYMYLで高評価されるコンテンツの作成には、以上の6点が求められる。
YMYLの影響を受けないジャンルも多い
逆に考えると「YMYLが適用されるサイトやブログは限られる」ことも同時に意味してる。具体的には芸能ゴシップや娯楽ゲームに関するサイトやブログなど、いわゆるトレンドサイトやトレンドブログ(芸能ゴシップ系やまとめサイト系)といったジャンルはYMYLとは無関係と考えられる。
平たく言ってしまえば、ユーザーが情報の信頼性や信ぴょう性を求めていないケース。むしろ「信ぴょう性のなさ」を求めているとさえ考えられるサイトやブログには、やはりYMYLが適用されないことが多い。その情報を鵜呑みにしたところで、ユーザーの人生や生活が大きく左右するケースは常識的に考えても少ないであろう。
だから「くるまン。」といったクルマに関するサイトやブログでも、自動車アセスメントなど安全性に関する情報はYMYLが適用される可能性は高いが、自動車のフルモデルチェンジに関する情報は逆にYMYLが適用される可能性が低い場合などもある。一概に大まかなジャンルで大別するのが難しいのも実情である。
WelqといったキュレーションメディアはYMYLで低評価となるか?
つまりYMYLはSEOに影響する品質評価基準と結論付けることができる。当然低品質のYMYLページはSEOの面で不利になる可能性がある。しかしながら現実にはコンテンツやページの品質を評価する一つの基準でしかないため、実際にはYMYLだけで検索順位が決まるわけでもないことも多い。そのためプロ野球球団・横浜ベイスターズなどで知られる「DeNA」が運営してる「Welq(ウェルク)」といったキュレーションメディアなどは、何の専門家でもない素人が極めて低品質な医療記事を書いていることで知られているが、現在のGoogle検索ではキュレーションメディアに対して目立った措置が取られていないのが現状である。
本来はDeNAやNAVERなどYMYLの基準では低品質なコンテンツと評価すべきサイトやブログであっても、必ずしも検索順位が下げられてはいないので一般ユーザーからは批判が多い。
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