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ガラケーとは?

ガラケーの意味を説明



ガラケーとは、2000年代以降の日本において普及した折りたたみ式の携帯電話のこと。いわゆるフューチャーフォンのこと。

特徴

パカパカと2つに折りたためるのが特徴で、そこから転じて「パカパカ」「パカパカケータイ」という愛称も広く知られる。テンキー付きの物理的なボタンが設置されていることも特徴。

またインターネット接続に関してはパソコンやスマートフォンとは違って、ガラケーはDOCOMOだと「iMode」といった特別なサービスを一般的に利用しているのが特徴。

造語

意味としては、ガラパゴス(Galapagos)+ケータイ(携帯電話)の造語。日本以外では普及しなかったことから自嘲的な意味合いで使われていた。対義語には、ガラケーとは反して爆発的に普及したスマートフォン(スマホ)がある。

また軽自動車も日本以外では普及しないことから「ガラ軽」と呼ばれることもあるが、この記事では割愛。主に携帯電話について言及。

高価格のハイエンド仕様

ガラケーが日本以外で普及しなかった理由は、主に「ハイエンド仕様の多機能性」を追求したからと言われる。

何故なら、高機能な携帯電話ほど価格が高くなる。当時の海外では通話以外の目的で携帯電話を使用するユーザーは少なかったため、海外では高い金額を支払ってまで日本製のガラケーを買い求めるユーザーは少なかった。

一方、日本では携帯電話を販売する会社も携帯の通信会社もセットであるため(海外では携帯電話の販売会社と通信会社は別々)、「販売奨励金」と呼ばれる販売価格を引き下げるための仕組みが導入されていた。

日本国内においては、高機能なガラケーでも格安で結果的に入手できたことが普及を手伝った。ちなみに、その販売奨励金は通信費に上乗せされているため、結果的にユーザーが負担していることになり、携帯の電波を管轄する総務省などは批判している。

しかしながらその販売奨励金があるせいで、ワンセグテレビやおサイフケータイといった機能を需要を無視してとにかく搭載させる傾向が強く、それが更なるガラパゴス化を招いた面も強い。

維持費の安さ

ただ「高機能」が日本国内でウケていたのなら、ガラケーよりスマートフォンに素直に移行が進みそうなものである。でも、何故日本ではガラケーからスマホにユーザーが移行しなかったのか?

その主な理由には、ガラケーはスマートフォンより端末代金だけではなく、「維持費が安かった」ことがある。スマートフォンはパソコンのようにインターネットを利用できるため、データの通信量も莫大に多かった。そのためガラケーの通信費より高く設定されていた。ガラケーでは毎月の基本料などもスマホよりも安かった。

またディスプレイの拡大化やインターネットに特化したことによる、スマートフォンの「バッテリーの消耗の早さ」もガラケーユーザーにとっては移行の大きな障害となった。つまりガラケーが積極的に支持されていたというより、結果的に「消極的に支持せざるを得なかった」人が多かったと表現するのが正しい。

生産終了

そして、2010年頃から世界では状況が一変。先ほどから前述している、スマホ(スマートフォン)の台頭である。しかもスマホの多くは、日本のガラケーより更に高性能。現在においてはパソコンからの閲覧を追い抜き、インターネットのブラウザ閲覧では主流となるほど。

つまり「高性能だから世界では受けなかった」と批判を浴びたガラケーを一足飛びで抜いて、それと置き換わるようにスマートフォンが急激で爆発的に普及するという皮肉な現象が起きた。

またしても日本企業や日本人の空気の読めなさが遺憾なく発揮されたカタチだが、その後は中国や台湾製の安価なスマートフォンの投入や、アップル社のiPhoneシリーズの爆発的な人気が更にスマホを後押しをして、ガラケーは風前の灯火となった。

そして、とうとう2015年春頃には、ガラケーの存在にとどめを刺される事件が起きる。かろうじてガラケーの生産を頑張っていたパナソニックやNECが「ガラケーの生産を2017年頃に中止する」と発表した。ガラケーの開発生産にかかる研究費やメンテナンス費を負担するコストを回収できなくなったことが理由。

ただし、その後はNTTドコモが否定したものの、あくまでフューチャーフォン型(パカパカケータイタイプ)のスマートフォンを製造したいという内容。つまりi-modeなどのサービスは消滅し、通信費などは結果的に高くなるということ。また製造するメーカーは不明の状態であるなど、今後近い将来においてガラケーの存在が消える方向には違いはない。

アディオス!ガラケー!
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