涅槃仏(ねはんぶつ)の意味を説明
涅槃仏とは、釈迦が入滅する姿を彫刻や絵画として表現したもの。「涅槃像」と呼ばれることも多い。他には「寝仏」や「寝釈迦像」と呼ばれることもある。絵画の涅槃仏は一般的に「涅槃図」と呼ばれる。読み方
読み方は「ねはんぶつ」。決して「ねはんぼとけ」ではない。ポーズ
涅槃仏のポーズは、リビングでゴロンと横になっているポーズ。右手で頭を支えながら、まさに悠々自適。一見ふざけたポーズにしか見えないが、これは「涅槃」が全ての煩悩を滅却して絶対自由になったことを意味しているからである。
そのため足の裏も見ることが可能で、そこには宇宙をあらわす模様が描かれている。
北枕の語源
また釈迦の頭は北向きで、足は南向き、そして顔は西向きが基本。いわゆる「頭北面西右脇(ずほくめんさいみぎむき)」。ここから釈迦の死をあらわす「北向き」は縁起が悪いということで、日本で北を頭に向けて寝ることは不吉とされる語源となった。
タイと日本
涅槃仏の彫刻は、基本的にワットポーといったタイの寺院で多く見られる。しかしながら日本国内の寺院にも少なからず存在する。具体的には法隆寺五重塔(奈良県)や真如苑(東京都)、薬師寺(愛知県)などがある。また福岡県・南蔵院にある涅槃仏はブロンズ像としては世界最大。
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